1) 知る
2)(意識して)やってみる
3)(無意識のうちに)やっている
これは、人が何かを習得する際のステップです。
例えば新社会人にとってのビジネスマナーで考えてみると、まずは新入社員研修などで、お辞儀・敬語・名刺交換・電話応対などを一通り「知る」というステージがありますね。
でも、たかが1日程度の研修で知ったことをできるようになる訳もなく、次は「知ったことを(意識して)やってみる」というステージに進みます。
恐らく、「えーっと名刺交換の時は名刺を相手に見やすい向きにして・・・」とか「もらった名刺を名刺入れの上に置いて・・・」などと考えながらやるのではないでしょうか?
数週間から数か月も経てば、そんなことを意識しなくても普通にできている自分になっていく・・・
段々と無意識のうちにやるようになって、いつのまにかモノゴトの理由や背景、理論などを忘れてしまったりします。
こうやって、物事を段々と習得していく訳ですね。
これを学習のステップと呼んでいます。
さて、昨日までの2日間、某アパレルメーカーさんの社内接客トレーナー育成講座でした。
内容は大きく分けて
①接客マニュアルを作成してみよう
②指導する時の注意点を理解しよう
というもの
受講者さん1人と僕でみっちりと濃い時間を過ごさせて頂きました。
受講者さんが社内トレーナーに選ばれるだけあって、経験も実績も習得姿勢・意欲も抜群の方でした。
接客のすべての段階でやるべきこと・意識すべきポイントが無意識のうちに出てきます。
でも、無意識でやっているのでマニュアルに書こうと思うと書けないのですね。
感覚値って、人に教えることが難しいですよね。
だから、学習の第4のステップとして「人に教える」があると思っています。
人に教えるためには「無意識でやっていること」を理論化したり、明確化したり、論理的な根拠を理解したりすることが必要です。
この写真は初日の冒頭に「接客って何をすることか定義してください」という問いに対して考えて頂いたもの。
普段何気なく行っていること、使っている言葉の意味や定義を改めてきかれると答えられなかったりするもの。
それでは教えることはできません・・・ ((+_+))
だから無意識でやっていることを理論化することが必要なのです。
そうすることで新たな発見や学びがあるものです。
一般的には「暗黙知と形式知」と言われていますね。
ということで、学習のステップ
1) 知る
2)(意識して)やってみる
3)(無意識のうちに)やっている
4)人に教える
「知ってること」に出会ったら、「できる」か?
「できること」だったら、「やっている」レベルか?
「やっている」レベルだったら、それを「教えられる」か?
こんな風に基準値を切り上げていくことも大切ですね。
日々の業務で何気なくやっていることを改めて考えなおしてみることが重要なのではないでしょうか?